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O157食中毒・・・今まで事故が無いから安全?

群馬県の総菜チェーンから端を発したO157食中毒。この食中毒の面倒なところは殺菌(医療業界では滅菌)して菌を殺しても残った毒素で重篤な症状を引き起こします。食品業界・医療機器業界を経験すると従業員の中に必ず「殺菌(滅菌)するから安全!」と手洗い・洗浄・異物付着防止を疎かにしたり、しない言い訳をする人が結構います。

世の中には耐熱性芽胞菌というレトルト食品や缶詰の殺菌温度でも死なない菌が存在しますし、O157のような菌は死んでも毒素を残すものも存在することは忘れてはなりません。殺菌(滅菌)絶対主義者は腐ったものでもレトルト殺菌やオートクレーブ滅菌すれば食べられると主張するのでしょうか?バナナなどの「熟れた」と「腐った」を混同している人も多いので、バナナは腐る(真っ黒になる)手前が美味い、なんて言う人は良く見かけますね。

食品業界では食中毒や回収騒ぎがニュースになりますが、医療機器で事故があったなんて普通は聞きませんよね。それは医療機器メーカーは食品メーカーより厚労省から高いレベルのお墨付きをもらって高度な衛生管理を行っているから食品レベルとは違うのさ!・・・というのは大きな勘違い!

医療機器メーカーの事故・回収がニュースに載らないのはユーザーが違うからです。医療機器は医療機関や医療従事者という限られた範囲であること、また販売先をメーカーや商社が把握しているので社会的影響がない限りニュースにはなりません。何も医療機器が高度な生産システムや高度な教育を受けた人員により生産されている・・・なんてことはありません。

ここで「食中毒予防3原則」を説明しましょう。HACCP承認や認証を得るためには従業員全員が「食中毒予防3原則」を理解し、実践することを求められます・・・が、決して難しいことではありません。
・(菌を)付けない
 手洗い、マスク・手袋・ヘアネット・清潔な服装の着用、器具の洗浄、今回話題になっている「器具の使いまわし」をしない、衛生的な部屋で調理する
・(菌を)増やさない
 冷蔵庫・冷凍庫で保管する、消費期限または賞味期限内に使い切る
・(菌を)やっつける(殺す)
 殺菌(滅菌)する

ここで3原則の順番も重要です。清潔な部屋・器具・服装・手で作業することが一番重要。反対に殺菌(滅菌)は最後に書いていますが・・・他の方の書かれた「食中毒予防3原則」でも同じ順番で書いてあると思いますよ。

最近はウイルス感染による食中毒もあるので追加事項もあるようですが、衛生管理の基本は分かりますよね。難しいことは言っていません。でも従業員からすると「面倒くさい」、経営者からすると「コストアップ」なのです。

そこで「外部から見に来た時だけ」、「なんちゃって設備」が登場します。マスク着用や専用器具は見られている時だけ使って、それ以外は着用しない、使いまわす。一見、クリーンルームみたいな部屋を造る。クリーンルームに必須の装置が付いていないどころか、エアコンのフィルタは掃除していない、何故か普通に窓がある・・・のに行政や審査員はクリーンルームと思っちゃうのが不思議です。筆者は半導体産業のクリーンルームも経験がありますので、見逃しませんよ!

決して医療機器メーカーは食品メーカーより高度な衛生管理を行っているとは言えない状況を見てきました。それを象徴する医療機器メーカーの偉いさんの発言!『今まで事故が無いから安全です』

事故があったら会社終わってます!(事故は、これから起こるんですよね!)
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プロフィール

サイトーテック

Author:サイトーテック
食品メーカーにて生産技術に携わりながら厚労省HACCP承認を経験。その後、信州・佐久の老舗歯科用医療機器メーカーで製品開発・退職。食品衛生・医療機器安全・労働安全衛生を絡めた「ものづくり」の裏方である生産技術一筋二十数年。一芸より多芸を求められる人間から見た「ものづくり」論。

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