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医療機器業界はまだまだ甘い?

虫歯予防のため各地でフッ素による集団洗口や集団塗布が行われていますが、イオン導入法で使用される2%フッ化ナトリウム溶液の濃度と口に入れるトレー容量はリスキーである、ことを連載中です。

さて、フッ化ナトリウム溶液(製剤)には医療用医薬品とか、要指導医薬品とか表示されたものもあり、「国が安全性を認めたクスリ」みたいな感じになっています。これは子供や親御様にとっては「何となく安心感」に通じるのかもしれません。日常的にTVCMで良く聞く「用法・用量を守って正しくお使い下さい」となりますが、そのウラには使い方によっては毒にもなり、生命の危機もある訳です。高濃度のものなら少量飲み下すだけで中毒、最悪の場合・・・ということになります。

筆者が『2%フッ化ナトリウム溶液をトレー法(イオン法)の容器に満注充填して、それを飲み下すとアウト』と記述したことについて、そんなことは”有り得ない”と言う偉い方々は多いと思います。「絶対に有り得ないのか」それを検証するのがリスクマネジメントであり、医療機器メーカーが医療機器の製造販売申請時には必ず実施しなければなりません。

1.トレーにフッ化ナトリウム溶液を満注充填する可能性
残念ながら満注充填を防止する機能はフッ化ナトリウム溶液の容器にも、トレーにもありません。意識しなければトレーから、あふれ続けてもなお注入できます。(法令上は歯科医か歯科衛生士しか注入できないことになっていますが・・・)
そもそも、2%フッ化ナトリウム溶液のリスクを理解していなければ、その量的な危険性に気付きません。さらに人体に通電するイオン導入から派生する問題として、トレー内のポール綿(棒状の脱脂綿)に含浸するフッ化ナトリウム溶液量が少ないと通電しない事象を生じるため多めに注入してしまう点をリスクとして挙げることができます。
2.フッ化ナトリウム溶液を飲み下す可能性
相手は子供さんです。口腔内にフッ化ナトリウム溶液が入ってしまったら吐き出すより飲み込む可能性の方が高いです。この状況に陥るシーンをリスクマネジメントで押さえる必要性がありますね。つまり
1)あご側の歯にイオン導入する場合はトレーの開口は下向き
つまりポール綿に含浸したフッ化ナトリウム溶液は上下の歯を噛み締めることにより口腔内に流出します。多分、偉い方々は「たいした量ではない」と言うのでしょうが。でも濃度2%ですから!
2)トレーの穴あきの可能性
トレーは低発泡ポリエチレンシートを成型したものです。これに絶対に穴が開いていないという品質保証はできていないはずです。当然、トレーに穴が開いていれば、フッ化ナトリウム溶液は口腔内に流入します。それも濃度2%で!
3.トレーの穴あきの可能性をリスクマネジメント(医療機器メーカーで責任もってやってるかは知りません!)
1)素材シートメーカーや輸送中の穴あき
2)トレー形状成型メーカーでの温度管理や取扱い不良による穴あき
3)トレー組立後の全数検品(漫然と見て「異常ありません」と記録用紙に書いてある、ではダメです。検査装置の画像データ等の記録が必要ですよね)
4)ネズミにかじられたら確実にアウト!ゴキちゃんのかじり穴でも気付くでしょうが、数ミリの虫でもシートを簡単に食い破ります
5)最初から漏れていたら分かる、と言っても、液を入れた時は穴が閉じていて噛み締めたとたん穴が開いてしまう可能性はありますね。

これでも「絶対に有り得ない」と言えるでしょうか?

ここで問題提起です。このメーカーは『法令上、トレーの全数検査は要求されていない』と主張されると思います。なんせ「お国から業許可と言う御墨付きをもらっている。文句を付けるとは頭(ず)が高い!控えおろう!」というのが筆者を悩ませてきた、彼らのスタンスです。(反対に吉田君や森田さんには腰が低いし、歯科医の先生には「御意!」ですから!)

筆者は全国的な食品製造・販売メーカーにいましたので、食品衛生法等の法令は「最低限レベル」であって、衛生や製品安全管理は、より高度な「消費者要求レベル」で行動してきました。読者の皆さんは医療機器は高度な衛生管理と製品一つ一つまでトレーサービリティの記録がある、とお考えだと思いますが、医療機器メーカーは未だに「最低限レベル」を平然と行っているメーカーもあることを紹介しています。(ここで言うトレーサビリティとは販売後ではなく、原材料や製造工程の話です。詳細は今後!)

激しく厳しい競争の食品業界と違い、ゆるい競争しかない医療機器業界ならではの話は尽きないですね。

エライさんが業務時間中に(今日の仕事の後)「どこ行く」とか、「予定が無い」とか社員やパートさんたちに言っていたのも・・・ユルイ人達だった証拠!衛生的に不潔であったかは今後の話ですが、道徳的にも?
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プロフィール

サイトーテック

Author:サイトーテック
食品メーカーにて生産技術に携わりながら厚労省HACCP承認を経験。その後、信州・佐久の老舗歯科用医療機器メーカーで製品開発・退職。食品衛生・医療機器安全・労働安全衛生を絡めた「ものづくり」の裏方である生産技術一筋二十数年。一芸より多芸を求められる人間から見た「ものづくり」論。

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